融資はどこから受けられる?満たすべき条件も解説

事業の立ち上げや拡大、運転資金の確保を行う際には、外部から資金調達を行う融資の活用が有効な手段となります。
本記事では、融資を受けるための方法や条件について解説します。

融資を受けるための主な方法とは

融資を受ける際は、主に以下の方法の中から選択することが一般的です。
それぞれ確認していきましょう。

方法①日本政策金融公庫

日本政策金融公庫は、国が100%出資する公的な金融機関であり、中小企業や小規模事業者、創業間もない事業者の支援を目的としています。
民間の金融機関では実績不足により融資を受けにくい創業期の事業者に対しても、比較的低金利かつ無担保・無保証人で利用できる融資制度が用意されている点が特徴です。
代表的な新規開業・スタートアップ支援資金では、実績が少ない段階でも事業計画書の妥当性や自己資金の割合をもとに審査が行われます。
資金調達の成功実績を作ることで信用力を高め、将来的に民間金融機関からの融資を受けやすくする効果も期待できます。
事業を開始する際や資金基盤を固める段階において、優先して検討すべき選択肢と言えます。

方法②制度融資

制度融資とは、地方自治体、金融機関、信用保証協会の3者が連携して提供する中小企業向けの資金調達手法です。
地方自治体、金融機関、信用保証協会が連携し、信用保証協会の保証や自治体の支援を活用することで、実績の少ない事業者でも金融機関から融資を受けやすくなる仕組みとなっています。
自治体による利子補給や保証料補助が用意されているケースが多く、返済負担を抑えながら低金利で資金を調達できる点が魅力です。
ただし、信用保証協会への保証料支払いや審査手続きが重なるため、融資実行までに2か月以上の期間を要する点には注意しましょう。

方法③民間金融機関

メガバンクや地方銀行、信用金庫、信用組合といった民間の金融機関から直接資金を借り入れる方法も存在します。
民間金融機関からの融資には、信用保証協会の保証を付ける信用保証付き融資と、保証なしで金融機関が直接リスクを負うプロパー融資の2種類があります。
信用保証付き融資は担保や実績が少ない事業者でも審査に通りやすい一方、プロパー融資は審査が厳しく相応の事業実績が求められます。
一定の取引実績を重ねて信用を構築できれば、プロパー融資の利用が可能となり、資金調達の選択肢が広がります。

融資を受けるために満たすべき条件

金融機関から融資を引き出すためには、審査において重視される基本的な3つの条件を押さえておく必要があります。

条件①自己資金の準備割合と資金調達の準備状態

融資審査において最初に確認される重要な条件が、事業に投入する自己資金の準備割合と事前の準備状態です。
自己資金は、創業や事業に対する準備態勢や本気度を測る指標として捉えられ、一般的に自己資金の割合が高いほど融資の審査で有利に働きます。
日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金などにおいては自己資金に関する要件はありませんが、一定程度の自己資金を用意していると事業の安定性や返済能力の観点から高く評価されやすくなります。

条件②事業計画書の実現可能性と返済能力

2つ目の条件は、将来にわたって継続的な収益を生み出し、借入金を問題なく返済できる能力を示す事業計画書を用意することです。
単に将来の売上目標を高く設定するのではなく、客観的な市場調査や競合分析に基づいた根拠のある数値を提示する必要があります。
売上見込み、売上原価、人件費や家賃などの固定費を細かく算出し、毎月どれだけの利益が手元に残り、返済に充てられるかを示しましょう。
現実的で無理のない資金繰り計画を提示することで、金融機関側へ返済の確実性を納得させることが可能となります。

件③事業実績や税金の納付状況

3つ目の条件は、過去の事業実績や法令順守の姿勢を示す税金および社会保険料の適切な納付状況です。
すでに事業を営んでいる事業者の場合、過去数期分の決算書や確定申告書が提出され、営業利益や純資産の状態が審査されます。
また、法人税、所得税、住民税、消費税などの税金や社会保険料に未納や滞納がないか厳しくチェックされます。
税金に未納や滞納がある場合は審査上大きなマイナス要因となり、融資を受けることが難しくなります。
日頃から期限を守って誠実に納付手続きを行い、健全な財務状態を維持しておくことが前提条件となります。

まとめ

融資を受けて事業資金を調達するためには、日本政策金融公庫、制度融資、民間金融機関などの選択肢から自社に適した手法を選ぶことが重要です。
資金をスムーズに借り入れるためには、自己資金の準備、説得力のある事業計画書の策定、税金の期日通りの納付といった基本的な条件をクリアしなければなりません。
特に事業計画書は、返済能力や事業の成長性を伝えるための中心的な役割を果たすため、時間をかけて準備を進めることが大切です。
融資獲得を目指す際は、ぜひ1度、専門の税理士までご相談ください。