会社にとって顧問税理士は、「女房役」などと呼ばれるほど、重要な存在といわれています。
今回は顧問税理士の役割とは何か、重要性について解説していきます。
会社における顧問税理士の役割
顧問税理士は、単に税金に関する手続きを行うだけでなく、経営全般にわたるサポートを行う存在です。
顧問税理士が会社経営において担う主な役割について紹介していきたいと思います。
決算申告など各種申告対応
顧問税理士の役割として、決算申告等、各種税務申告の対応を行うことが挙げられます。
会社は毎年、法人税や消費税、地方税などの申告をする義務があります。
これらの申告を怠ったり、申告内容に誤りがあったりすると、延滞税、過少申告税や無申告税、悪質な場合には重加算税などのペナルティを課される可能性があります。
顧問税理士は、会社の取引内容や会計帳簿を確認しながら、正確な決算書と申告書を作成することができます。
そのため税務署からの指摘やペナルティのリスクを下げることが可能です。
また、税務署からの問い合わせや調査があった場合にも、代理人として対応することが可能です。
月次の経理業務の代理
中小企業では経理部門の人員が限られていることが多く、日々の仕訳処理や帳簿作成を経営者自らが対応しているケースも少なくありません。
しかし、経理作業で誤りや集計ミスをしてしまった場合、会社が正確に損益を把握できず資金繰りなどでトラブルになってしまったり、税務署から連絡がきたりなどといった問題が発生することがあります。
その点、税理士に依頼した場合、仕訳入力、会計帳簿の精査、経費の妥当かどうかチェックなど、さまざまなサポートを受けることが可能です。
また、月々の試算表や貸借対照表、資金繰り表などを税理士が作成することで、経営状況をタイムリーかつ正確に把握できるため、適切な経営判断を迅速に行うこともできます。
に売上の変動が大きい事業では、固定費比率や利益率の推移を定期的に分析することで、早期にコスト構造の見直しに着手することも可能です。
経理担当者が突然退職した場合や、事業拡大によって既存体制では対応が困難になった際も、顧問税理士が業務を一時的に肩代わりすることで混乱を最小限に抑えることができます。
特に創業初期の企業にとっては、経理の立ち上げから運用支援まで一貫してサポートを受けられる存在として、大きな役割を果たします。
融資のサポート
民間の金融機関からの融資を受けるには、信頼性の高い決算書や事業計画書が必要です。
顧問税理士は、銀行対応に適した資料の作成や事前のチェックを行ったり、融資の面談時の立ち振る舞いなどのサポートを行うことができます。
また、日本政策金融公庫が提供している制度を利用する場合、中小企業の成長や発展を目的とした期間であるため、一般の金融機関に比べ融資を受けやすいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
確かに一般企業が融資をしにくい事業でも、日本政策金融公庫なら通ることがあります。
とはいえ、決して審査が甘いわけではなく、実現可能性の高い事業計画書の提出、面談への対策がないと審査に通らないことも十分想定できます。
顧問税理士は、さまざまアドバイスを行うことで会社が融資を受けられるように尽力します。
経営アドバイス
顧問税理は会社の財務状況を日常的に把握しているため、会計処理だけでなく経営全般にわたるアドバイスを行うことが可能です。
特に資金繰りに関しては、毎月の入出金予定やキャッシュフローの推移をもとに、無理のない支払計画や資金調達のタイミングを提案してもらえます。
たとえば、設備投資や仕入れが集中する時期には、納税の時期や融資の申請タイミングを調整するなどが考えられます。
また、原価率の見直しや在庫回転率の分析を通じて、無駄な支出を減らし、資金の流動性を高める提案も受けられます。
人件費や固定費についても、売上構造に応じた適正配分のアドバイスが可能です。
役員報酬や退職金制度の設計も、節税効果やキャッシュフローを踏まえた長期視点で提案されることがあります。
税理士は客観的な視点で財務を分析できるため、経営者が見落としがちな資金繰りリスクを早期に指摘し、回避策を講じることができます。
税理士の継続的な経営支援は、単なる数字の処理にとどまらず、会社の安定経営に不可欠な支援のひとつといえるでしょう。
まとめ
今回は、顧問税理士の役割について紹介していきました。
顧問税理士は、税務申告だけでなく、経理、資金調達、経営判断まで幅広く支援する存在です。
とはいえ、会社に顧問税理士を置きたい場合、契約内容によって依頼できることが変わります。
そのため、自社にとってどのようなことをお願いしたいのか、事前に税理士としっかり話し合って、契約内容を決めることが重要です。
